シンガポールのトイレ事情について・返事

昨日出したメールに対してうちの東京にいる大ボスからタイトルとは直接関係ないけれどトイレには関係ある返事が来ました。あまりあほらしいので晒してしまいます。

トイレの清潔、よろしいな。我が国のそれもずいぶんよくなりました。かつての汚かったこと、まさに国辱ものでありました。これはマジな話。小生は、米国の大学を卒業した際、日本に戻って総理大臣になってやろうと思ったことがあります。仕事、公約は、ただひとつ。日本中のトイレを水洗にすること。一点集中総理です。


ボクがやらなくともそうなりました。めでたし。


西洋式トイレ。これ、18歳の少年XXXは目にしたことがなかったのです。名古屋港から貨客船にのり、米国へ向けて出航したのは1965年8月30日。


2週間にわたる航海中、デッキ掃除担当の米国人大学生アルバイトと懇意になりました。コンラッドという金髪のやさしそうな細身、長身男でした。自慢じゃありませんが、小生、英語などチンプンカンプンでした、当時は。この青年が、夕方になると唯一の乗客だった小生の部屋へ遊びにきます。身振り手振りで交信するのですが、なかなか要領を得ません。ある時、コンラッド青年は小生に問いました。


What do you think of America?


これは、何とか少年XXXの理解が及ぶ範囲の英語でした。しかし、やぶから棒にアメリカはどないやと問わても答えに窮するわけです。航海中、小生はトイレに参っていました。あの西洋式を目にした時、トイレであることはわかりましたが、使用法がミンバイではありません。あれこれ試した結果、飛び乗って行うのが正しい使用法であるとの結論に達したわけです、少年XXXは。スツールに座りながら、思ったものでした。何とアメリカ人というものはバカなのだろうと。わざわざ飛び乗って、不安定な姿で用を足すことはなかろうと。そこへ行くと、我が日本人は聡明なものです。そのまま、床に座り込めばいいわけですから。


コンラッド青年の問いに、これは格好の返答です。ところが、哀しいかな少年XXXには、社会工学的考察を要するこんな複雑な説明を英語でやる能力が欠けていました。意を決した少年XXXは、コンラッド青年をトイレに連れて行き、実演して日米の差、アメリカ人の頭の悪さを証明にかかったわけです。2メートルもあろうかという金髪君は、しどろもどろの英語説明と身振り手振り、飛び乗り実演を見て、その長身を床に転がし、ゲラゲラ笑い出しました。笑い転げるを地でいくとはあのことでしょう。


これを機に少年XXXは、西洋式使用法を身に付け、アメリカ人も決してバカばかりではないことを悟ったわけであります。