サービスか?騒音か?

 数年前にはよく上海と香港を往復していた。この路線には2つのエアラインが就航していてひとつはキャセイパシフィックの子会社であるドラゴンエア(今は
中国資本がメインだと思うけど)。もうひとつは上海を基盤にする中国東方航空。元の中国民航のひとつ。

 ドラゴンの方が少し高かったけれどもぼくはなるべくドラゴンで飛んだ。それはまだまだ解放中国のパイロットや整備士の質が信じられなかったということよりも、東方航空にはぼくが絶対に嫌いな「サービス」があったからだ。

 その「サービス」とは着陸前1時間くらいからアメリカだかの60年代くらいの泡沫番組を大音量でこれでもかと放送することだった。「」をつけたのはアナウンスでサービスですよと明言しているからだ。

 問題は東方航空には座席毎にTVがついているわけではなかった。選択の余地は無い。大音量でスピーカーから流れる音はすべての乗客がイヤでも聞くことになってしまう。

 ある時、西洋人を中心にブーイングが始まった。彼らはキャビンアテンダントに文句を言う。うるさそうに聞いていた彼女が言った。「なんでサービスに文句をつけるんだ?あんたがたは?」彼我の価値観の差にめまいがした。

 大陸の中国人はしゃべる声も大きく、初めての人は喧嘩しているように思う。なので少々の騒音は気にならないのかもしれない。しかし何よりも公共の場での騒音についての認識の差。そして何よりサービスというものの定義。なんでサービスに文句つける?か。いいなぁ。この感覚。

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 15日のMYヒットはプレゼンに勝ってプロジェクトがGOになったこと。思えばこのお客さんには振り回され続けてきた。机をひっくり返そうと思ったこともあるのでやれやれだ。仕事をもらうというのは難しいことだなぁ。(感嘆)

(本日勢い余ってその2をUPしました。)


 返す刀で香港のことも書いておこう(笑)。

 97年に香港に居を移しバス通勤の日々が始まった。最初の騒音は携帯電話だった。呼び出し音の音量は最大にセットするのが常識とばかりガンガン鳴る。席に着いた途端、まるで自分の部屋にいるように電話をかけまくる。しかも大声で。後ろが終わったと思ったら前だ。前が終わったら後ろだ。おかげで広東語の勉強にはなった・・・・わけがない。毎日これで30分の旅は辛い。

 実は2年程前からこの忌まわしい声を聞かなくても済むという画期的なサービスが導入された。ROADSHOWという車内TV放送でる・・・・・・・・・
・・・・・・。・・・・・・・。"(ノ_・、)"  しくしく。俺はバスの中では、ただ本を読むとか、うとうとと寝ていたいのに何が悲しくて素人のお店紹介やイモネーチャンのプロモーションビデオを朝から大音量で聞かされ続けなければならないのか・・・・。個人の権利の侵害ではないかなどとうめいても一向に放送は止まらない。

 このROADSHOW社によると導入前にアンケートを実施して90%のバス利用者がTV放送の導入を望んでいると言うことだった。

 ほんとうかぁ?

 また導入後は90%の人が得られる情報に満足しているとも言っている。

 本当かぁ?

 僕が車内を見回した結果のカンで物を言えばせいぜい15%くらいの人しか着目してなさそうだけど。で、聞いてみると香港人も結構うざいよなと思ってはいるらしい。しかし、彼らに抗議を期待するのは更に無駄な話しとあきらめている。

 とは言うものの嫌々でもバスを利用せざるを得ない。ほとほと困った。ところがうれしい変化があった。ここ数ヶ月ほど多くの車輌で放送がされていない。!!!。ROADSHOWの経営が悪くなったのかな?広告が入らなくなったか?

 人様の不幸を喜んではいけないが、こればっかりは悪魔となって喜ばせていただく。うんうん。やれうれしや。これでバスの中に静寂が・・・。

・・・・また、携帯電話の声があちこちから響くようになってきた・・・・・。

 中華系の人はどうして騒音にこれほど寛容なのだろうか。困ったものだ。